多職種連携について真剣に考えてみます。
日本は世界でも類をみない高齢社会です。
これは多くの方が既にご存知のことと思います。
がん患者も今後どんどん増え、いまでは2人に1人ががんになるそうです。
さらに高齢社会でありながら家族体系も変化をきたし、1人もしくは高齢者世帯があり、なんらかの持病を抱えているのが現状です。
がん患者を地域でいかに支援していくか、これが今後の医療のテーマではないでしょうか。
がん患者がいて、医療を行うのは医師というのが多くの一般の方がいだくイメージでしょう。
しかし、医師1人では医療は成り立ちません。
看護師の役割も大切ですが、看護師や医師だけではできないことがたくさんあります。
例えば、化学療法を行うとしましょう。
医師が注射の指示を出します。
その処方が正しいのかチェックするために薬剤師がいて、薬剤師が調剤します。
抗がん剤を受けることで口腔内に異常を生じないように歯科衛生士や歯科医の介入も必要です。
医療費についてはソーシャルワーカーの介入により高額医療について説明する必要があります。
がん患者にリハビリを行うといいとされるエビデンスもありますし、その場合は理学療法士の介入も大切です。
気持ちが落ち込み、うつ状態を呈せば臨床心理士の介入も欠かせません。
ざっと考えただけでこれだけの職種が関わりますが、私の持論ですが、医療関係者だけではいけないとも思います。
若年の患者であればアピアランスケアが必要ですし、そのためには美容師やネイリストも知識や技術の提供が求められます。
患者の背景によっては地域のボランティアの介入もあっていいのではないでしょうか?
あっ、そうそう!
忘れてはいけないのが栄養士でした。
食べれないときの対処法やメニューの提案も求められるニーズです。
いよいよターミナルで霊的に苦悩しているのであれば牧師なんかも必要でしょう。
地域のキリスト教の集会に参加してみようとさえ思います。
色んな人が集まりことで新しいなにかが生まれると思うんです。
声を発することで初めて気づいてもらえることも多いので困ってることはやはり誰かに言ってみようと思います。
言わなければ思ってないのと同じじゃないですか。
考えて行動して、それでダメなら別の方法を考えればいいけど、それは思いを伝えるからできることです。
思うだけなら誰でもできます。
そこで一歩行動を起こせるか起こさないかが私の働いている病院の課題なんだと思います。